米Circleは9月16日、金融取引向けの新しいネットワーク「Arc」を公開しました。試験用ではなく、実際の取引を扱う「メインネット」の公開です。手数料は、米ドルに価値を連動させる暗号資産USDCで支払う仕組み。SBIグループも運営に参加する予定ですが、日本でどんなサービスが使えるようになるかは、まだ別の確認が必要です。
この記事の要点
- Arcは試験段階から進み、公開ネットワークが始まりました。
- 取引手数料はUSDCで支払います。SBIグループなどは、段階的に運営へ参加します。
- Arcの公開は、関連トークンの一般販売や日本向けサービスの開始とは別です。
Arcでは何が始まったの?
Circleの発表によると、Arcは決済や資産の移転を想定したブロックチェーンです。ブロックチェーンとは、取引の記録を複数の参加者で共有・確認する仕組みのこと。今回始まったのは、実際の資産を扱う公開ネットワークです。
手数料にはUSDCを使います。USDCは、米ドルと価値を連動させることを目指す「ステーブルコイン」の一つです。ドル建てで手数料を捉えやすい設計ですが、だからといって取引にリスクがないわけではありません。Circleが案内する取引内容の一部を隠せる機能も、まだ開発中です。
| 論点 | 確認できたこと/未確定のこと |
|---|---|
| ネットワーク | 公開メインネットは始動。プライバシー機能の全体提供は開発中。 |
| 手数料 | 取引手数料はUSDCで支払う設計。 |
| 検証者 | SBIグループなどを初期陣に含むが、参加は段階的。 |
| ARCトークン | 初期生成は公表。一般提供は約束されていない。 |
SBIグループは何をするの?
Circleは、SBIグループと住友商事を初期の「検証者」に挙げています。検証者は、取引の確認や記録を通じてネットワークを支える参加者です。参加は段階的に進む予定で、両社のサービスが公開初日からすべてArc上で動くという意味ではありません。SBI側は、運営とルール作りに関わる意向を示しています。
日本の読者にとって気になるのは、「国内で何が使えるようになるのか」でしょう。今回の発表だけでは、日本の銀行口座からArcへ直接送金できるとか、新しいサービスが国内で始まったとは言えません。利用先の事業者からの正式な案内を待つ必要があります。
まだ決まっていないことは?
Circleは「ARC」という別のトークンを最初に生成したことも発表しました。ただし、一般向けに販売・提供すると約束したわけではありません。Arcの公開を「ARCトークンの発売」と受け取らないようにしましょう。今後は、検証者の参加状況、日本向けサービスの正式発表、開発中の機能を確認していきます。Circleも、プログラムの不具合やネットワーク障害などのリスクを示しています。
