Startale Japanは10月6日、円建てステーブルコイン「JPYSC」で利息と元本を受け取るデジタル社債の募集を始めました。1口10万円、期間1年、固定年5.00%(税引前)という条件です。
大切なのは、JPYSCそのものに利息が付く商品ではないことです。購入するのはStartale Japanが発行する社債で、満期まで保有した場合の利息と元本がJPYSCで支払われます。中途換金や第三者への譲渡は原則できないため、利率だけでなく信用リスクと資金拘束も確認する必要があります。
この記事の要点
- 募集期間は2026年10月6日から11月10日まで。募集総額は9,990万円です。
- 利率は固定年5.00%(税引前)ですが、銀行預金ではなく企業が発行する社債です。
- 利息と元本はJPYSCで受け取ります。原則として中途換金や譲渡はできません。
何が始まった?
Startale Japanの10月6日の発表によると、商品名は「株式会社Startale Japan 第1回保証付デジタル社債」で、愛称は「ステーブルコイン普及債」です。デジタル社債は、権利や取引記録を電子的に管理する社債です。
募集や権利管理には、オーナーシップが運営するデジタル証券プラットフォーム「OwnerShip」が使われます。同社の公式発表でも、申込みから保有状況の確認までオンラインで行う仕組みが案内されています。
| 主な条件 | 内容 |
|---|---|
| 発行体 | Startale Japan |
| 募集総額 | 9,990万円 |
| 申込単位 | 1口10万円 |
| 利率 | 固定年5.00%(税引前) |
| 募集期間 | 2026年10月6日〜11月10日 |
| 発行日 | 2026年12月1日 |
| 利払日 | 2027年6月1日、12月1日 |
| 償還日 | 2027年12月1日 |
| 利息・元本の受取 | Startale Appを通じてJPYSCで受領 |
出典:Startale Japan「ステーブルコイン普及債」商品ページ(2026年10月7日確認)。
JPYSCとは
JPYSCは、SBI新生信託銀行が発行する円建てステーブルコインです。ステーブルコインは、法定通貨などに価値が連動するよう設計されたデジタル資産を指します。JPYSCは日本円と1対1の価値連動を目指す信託型で、資金決済法上の「電子決済手段」に当たります。
SBIホールディングスの6月24日の発表では、JPYSCを企業間決済や金融サービスにも活用する方針が示されていました。今回の社債は、円ステーブルコインが売買以外の金融サービスでどう使われるかを知る具体例になります。
制度の動きは、金融庁のオンチェーン金融フォーラムの記事でも整理しています。
年5%でも確認したい3つの注意点
1.元本保証の商品ではありません
これは銀行預金ではなく社債です。発行体のStartale JapanにはStartale Group Pte. Ltd.の保証が付くとされていますが、発行体や保証会社の信用状況によっては、利息や元本を予定どおり受け取れない可能性があります。保証付きだから預金保険の対象になる、またはリスクがなくなるという意味ではありません。
2.途中で現金化しにくい商品です
公式の商品ページでは、中途解約や期限前償還は原則できず、第三者への譲渡もできないと説明されています。流通市場も予定されていません。2027年12月1日の満期まで使う予定のない資金かどうかを考える必要があります。
3.受取方法と税務は書類で確認を
利息と元本はStartale Appを通じてJPYSCで支払われます。申込み前に、ウォレットの利用条件、受け取ったJPYSCの取扱い、手数料、本人確認などを商品書類で確認しましょう。税務上の扱いは取引内容や個人の状況で変わるため、一般的な解説だけで判断せず、交付書面や税務署・税理士への確認が必要です。
ステーブルコインを受け取った後の記録については、ステーブルコインの税金と電子決済手段の注意点も参考になります。
今後確認したい日程
募集締切は11月10日、申込みが募集額を超えた場合の抽選は11月12日、払込期限は11月26日、発行日は12月1日の予定です。募集条件や日程は変更される可能性があるため、申込みを検討する場合は最新の商品概要と契約締結前交付書面を確認してください。
今回の動きは、円ステーブルコインが実際の金融商品で使われる範囲が広がるかを見るうえで注目できます。一方で、支払手段がデジタルになっても、社債の信用リスクや換金性の確認が不要になるわけではありません。
出典:Startale Japan「日本初・最高金利『ステーブルコイン普及債』募集開始」、同「ステーブルコイン普及債」商品ページ、オーナーシップ「Startale Japan 第1回保証付デジタル社債」、SBIホールディングス「日本円建てステーブルコイン『JPYSC』の提供開始」(2026年10月7日確認)。
本記事は公開情報を整理したニュース解説であり、特定商品の購入を勧めるものではありません。



