貸し暗号資産の税金ガイド｜日本の最新ルールと申告ポイント【2025年版】
※本記事は2025年6月4日時点の法令・情報に基づいています。最新情報は国税庁Webサイト等でご確認ください。
「貸し暗号資産（レンディング）」で得た利息のような報酬も課税対象です。本記事では、日本の最新税制に沿った申告ポイントと計算方法をわかりやすく解説します。
📊 1. 貸し暗号資産とは？基本の仕組み
貸し暗号資産（レンディング）は、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を取引所や専用プラットフォームに預け、一定期間後に利息相当の報酬を受け取るサービスです。銀行預金の利息に似ていますが、暗号資産は法定通貨ではないため、税法上の扱いが異なります。
レンディング報酬は預入時点ではなく、報酬を受け取った時点で課税対象となります。預けている間は課税されません。
💰 2. 税金の扱い：雑所得（その他）の詳細
現行の国税庁FAQや税理士向け解説によれば、貸し暗号資産の報酬は雑所得（その他）に区分されます。利子所得や配当所得には該当しません。
雑所得は総合課税のため、他の所得（給与所得等）と合算して所得金額に応じ5〜45％の累進税率がかかり、住民税10％を加えると最高税率は55％となります。
2-1 確定申告の要否
- 給与所得者（会社員等）：年間の雑所得合計が20万円超で確定申告が必要
- 個人事業主等：金額にかかわらず確定申告が必要
- 住民税申告：所得税の確定申告が不要でも、雑所得が1円でもあれば住民税申告が必要（多くの自治体）
📝 3. 課税タイミングと計算方法
3-1 報酬受取時の課税
レンディング報酬は、暗号資産を受け取った時点の時価で所得計上します。時価は以下の方法で算定します：
- 活発な市場における公表価格（取引所価格）
- 複数の取引所で価格が異なる場合は、その取引所の価格または取引量加重平均価格
3-2 売却時の追加課税
受取後、その報酬コインを売却・交換する際は、取得価額＝受取時価として計算し、差額が再度雑所得になります。
| ステップ | BTC価格 | 数量 | 計算 | 所得金額 |
|---|---|---|---|---|
| ①報酬受取 | 1,000万円 | 0.01 BTC | 1,000万円 × 0.01 | 10万円 |
| ②後日売却 | 1,500万円 | 0.01 BTC | (1,500万円 – 1,000万円) × 0.01 | 5万円（差額） |
| 合計所得金額 | 15万円 | |||
※手数料など必要経費を差し引けます。
📑 4. 申告方法：確定申告書の書き方
4-1 必要書類
- 暗号資産取引所の取引履歴（CSV形式）
- 貸し暗号資産（レンディング）報酬の受取明細
- 損益計算ソフトの計算結果（例：ZEIbit.AI）
- 必要経費の領収書等
4-2 申告書への記入
- 国税庁 e-Tax で「雑所得（その他）」欄に合算額を入力
- 計算根拠を添付（自由添付）
- 住民税の申告区分を確認（特別徴収にしたい場合はチェック等）
暗号資産の申告分離課税（税率20％程度）については、2025年度税制改正大綱では見送られました。令和7年分（2025年分）の確定申告でも従来の総合課税が適用されます。将来的な税制改正動向に注意が必要です。
⚠️ 5. よくあるQ&Aと注意点
銀行利息と同じく「利子所得」では？
暗号資産レンディングは預金ではなく、また暗号資産は有価証券でもないため、利子所得・配当所得に該当しません。国税庁の見解では雑所得（その他）として取り扱われます。
報酬が20万円以下なら申告不要？
所得税：給与所得者の場合、雑所得合計20万円以下なら確定申告不要
住民税：多くの自治体で金額にかかわらず申告が必要。お住まいの市区町村にご確認ください。
損益通算はできる？
雑所得（その他）同士での通算は可能ですが、株式などの分離課税所得や他の所得区分との損益通算は不可です。また、損失の翌年繰越しもできません。
ステーキング報酬との違いは？
税務上の取扱いは同じく雑所得（その他）ですが、ステーキングは報酬受取頻度が高い場合があります。いずれも受取時点での時価評価が必要です。
報酬の受取履歴を失くしたら？
①取引所に取引履歴の再発行を依頼
②ブロックチェーンエクスプローラーでトランザクション履歴を確認
③税務署への相談（記録復元が困難な場合）
🔧 6. 取引記録の管理とZEIbit.AIの活用
レンディング報酬は受取時価＋再売却時価の二重計算が必要で、手動計算は非常に煩雑です。暗号資産損益計算サービス「ZEIbit.AI」なら、取引所API連携と自動レート取得機能により、複雑な計算を瞬時に処理。初心者でも簡単に確定申告用データを出力できます。
6-1 ZEIbit.AIの主な機能
- 主要取引所との自動API連携
- レンディング・ステーキング報酬の自動識別
- 時価取得と履歴管理
- 確定申告書作成用データの自動出力
取引履歴をアップロードするだけで、レンディングを含む全取引を自動分類・計算
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別具体的な税務判断については税理士等の専門家にご相談ください。税制は改正される可能性があるため、申告前に最新情報をご確認ください。
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